原作がたけしだったのね。
だからか、設定は面白い。
それに、画もカッコいいし、キャストもいい。
でも脚本やカット割り、編集なんかが惜しい感じがして。勿体ない。もっと上手いことやれそうだと思った。
あとちょっと音楽がうるさい。
風刺の効いたブラックコメディで、笑えるけど最後はゾッとする。
萩原聖人の使い方は、さすがに『CURE』の方が上手いと思うけど。教祖顔なのね。中身がなくてただの器って感じがするんだよね。
「暇だから」と言ってフラフラと付いてきた中身空っぽの青年があれよあれよという間にマジな教祖に奉られていってしまう。
案外、『CURE』はこの映画の後日談です、と言っても分からないかも。
役者としてのたけしは、やっぱり独特の存在感を放っていていいなぁ。顔とか声とか喋り方とか。他の人が真似しようとしてもできない。
たけし演じる男もヒドい男なんだけど、でも案外こっちの方がマトモなのかもしれなくて。金儲けが本分であったはずのエセ宗教にマジになっていってしまう人たちに手がつけられなくなる様は見ていて恐ろしかった。
一番大マジで冗談通じなくて、キレたらヤバそうな雰囲気をビンビン出してる玉置浩二っていうキャスティングも絶妙。
岸部さんももちろんさすが。
惜しいなぁとは思うけど全体としては大変好きでした。