チェットベイカーの弱さ脆さ、魅了する何か、惹きつける少年性のようなもの。
マイルスに認めてほしい想い、父親に受け入れられたい想いが重なっていたように感じ、とても切なかった。
(そういった権威的なものの存在は、自分の心の中では、どんな風に表れているのだろうかと探求したくなった)
しかし、それらに認め・受け入れられても、愛の存在なしには、自分という存在が危うくなるかもしれないという意識はチェットの場合、遠のいてしまうのだろう。
まっすぐな純真さも、壊れやすいチェットベイカーという音楽の魅力だと思う。
マイファニーバレンタインの演奏シーンは、ポエティックなアートのように、静かで素朴な愛に満ちあふれていました。
※脚色されているストーリーということをあとから知りましたが、事実のように引き込まれ、それもまた映画って良いわァと感じました。