ばさみ

ブルーに生まれついてのばさみのレビュー・感想・評価

ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)
4.9
とにかくイーサン・ホークの熱演に圧倒された。
やはり彼の演技が一番好き。

表情や台詞で伝えられる以上のものを、彼の演技は感じさせてくれる。

間違いなく、彼の演技力無くしては語れない映画。
ガタカといい今作品といい…本当に凄いなぁ…

って言ってるとイーサンファンだから良かったみたいに聞こえちゃうけど、これは本当に良い映画。ファンじゃなくても是非観て欲しい。

普段ジャズって意識的に聴いたことなかったけど、一気にジャズファンに、チェットベイカーファンになってしまった笑

あと自分も素人とはいえ管楽器奏者だから、その苦しみが痛いほど伝わってきた。

そしてそしてラストシーン、彼が顔に手を触れるのか触れないのか…静かなドキドキが何とも。。。思わず涙が滲んだ。


観る前に余計な情報を得たくなかったから何も知らずに見たのだけど…

この映画を作るにあたり、イーサンは半年間ペットの練習をして、映画での演奏は全て彼自身が吹いたらしい。

それを後から知り、より一層感動した…

(ぶっちゃけ冒頭の演奏で「ん?発音も音色も悪いしあんま上手くなくね?本当にプロが吹いてんの?」と思った理由も納得。笑)

でも、ということは事故前の演奏と、事故後の演奏を演じ分けていたという事。たった半年間の練習で……
それに気づいた時は衝撃すぎて言葉を失った…笑

それに事実、ラストシーンの演奏には本気で感動した。
役のために管楽器を練習して(普通は吹き方だけ教わって演奏はプロというパターンが殆どのはず)、自分の音で人を感動させられる程になるなんて、その役者魂には本当に脱帽である…

さらにさらにイーサンが好きになりました。
ありがとうイーサン。
ばさみ

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