このレビューはネタバレを含みます
切なすぎる。
〝へや〟を出て保護されるまでは、なんとか無事に脱出して‼︎神様お願い‼︎
って感情だったけど…出てからが。
長年求めて止まなかったはずの外の世界。
ジャックに見せてあげたかった広い世界。
2人だけの〝へや〟にはなかった人間関係。共有出来なかった空白の時間がいろんな歪みを引き起こす。
好奇の目にも晒される。インタビューで、なぜ赤ん坊を外に出してやらなかったのか?
それが最良だった?と質問されるシーン、
悲しさと怒りが爆発しちゃった。
あんたに何がわかるよ?
恐怖と絶望の中、こどもだけが希望で生きる意味だったし、そもそも母と子が離れるのが最良なんてあるわけないだろ。
普通のこども時代を送れるって、だれが分かるんだよ!
と、思ったあとにでもそれって親のエゴなのかな…ジャックごめん。とか情緒不安定になってしまった。
実のパパに愛する我が子を〝誘拐犯との子〟と見られ、複雑な気持ちを露わにされるシーン、いや、わかるけどさ、んー…わかる…。
だって7年も娘を失った状態で、来る日も来る日も娘が無事か、もう居ないのか、考えてたらその7年を恨むし、7年を無しにして忘れたい気持ちもわかる。
たぶん男親だから尚更なんだろうね。
パパもそれでいいとは思ってないから、自分を恥じて去っていったと思う。
あと、ばあば大好きはやばい。
2人の戸惑いもよくわかる。
2人だけの〝へや〟に戻りたくなるジャックの気持ちも、〝へや〟では出来なかったことを経験させたくて焦って苛立つママの気持ちも。
それが何を表しているかって、奇しくも〝へや〟にいた時間が育んだ深い愛情と絆なんだよね。
親を求める子の気持ちが親を強くして、親は子を守ろうとする。守られる子は安心して無邪気に笑え、その笑顔に親は癒される。
育ててる気がしてても、育てられてるのかもしれない。
こどもは自分の一部じゃないし、だからこそ影響し合える。
なんだか自分の子育てにもすごく影響を与えそう。