監禁によって生み出された密室と、そこから脱出した後の苦しみを描く親子物語。
ある意味、二人だけで単純だった「部屋」から、「世界」へと脱出したことで、主人公二人は複雑な環境に置かれ、絶大なストレスを受け続けることになる。
その結末がどうなるかは、鑑賞して確かめてもらいたいところだが、
この映画が「親子物語」であることは間違いない。
それ故、実際に子供を育てた経験のある世代なら、思わず涙するシーンも多いのではなかろうか。
「部屋」でも「世界」でも、ただ一つ変わらない真実がある。
それは、「母」がいて、「子」がいるという真実である。