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ガールズ&パンツァー 劇場版のodboのレビュー・感想・評価

3.3
ガルパン初見。
前半はTVアニメファン用。
後半は初見勢でも魅入る内容。

前半は、この世界のノリについていくのがやっとでした。ツッコミどころだらけ。華道・茶道・戦車道? 卒業待たずに廃校? アニメで解決したのに、また? ネタ切れ? 戦闘もしょぼい。廃校の理由は何? それで文科省はなんの利益がある? 動機不明がご都合主義に思えて仕方ない。ボコさんのくだりだけは、凄く面白かったです。

後半の第二戦は、この作品のノリにも慣れ、本格的な戦闘に釘付けでした。各戦車の特徴を活かした戦法は確かに面白い!

本作は、総じてキャラの扱い方が上手いと感じました。あれだけの数のキャラの名前なんてほとんど覚えちゃいません。しかし、一部の役割の重い者がいて、その周りで脇役を使うことでバランスが良く見えました。みんな少しずつ写すのではなく、特定のキャラだけフィーチャーして、サブはほんの少しだけ。しかも、大学選抜とかいう新キャラも登場させるなんて、かなり大胆。腕の見せ所といったところでしょうか?

一方で、なぜ『ガルパン』というコンテンツがヒットしたのか、やはり理解できませんでした。戦車好き・ミリオタ・40〜60代のオッサンたち、この辺りのウケを狙いつつも、「萌え」で若年層も離さないスタイル? なんか悲しいですね。若年層は、もはや萌えでしか円盤を買わないのでしょうか? 売り上げは大前提ですが、正面切っての軍事モノにしても良かったのに…。少女ではなくブ男でやってたら、社会的認知や地位は、もっと確かなものだったのでしょう。今のガルパンは、「萌えアニメ」というレッテルが貼られていますからね。でも少女が戦車に乗らなければ、ここまでヒットしなかったことも事実。もどかしいですね。
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