このレビューはネタバレを含みます
TV録画を視聴。
歌手って絶対音感ないものなのか?
最初はただのわがままばぁさんかと思ったけど、なぜかみんなから愛されているマダムフローレンス。
夫のシンクレアも、ピアニストのコズメも最後はやさしい。
そんな中、あのカーネギーホールで歌うと言い出すマダム。
本来、正直なアメリカのオーディエンスならブーイングは当然。だけど、あんなに嘲笑していたスターク婦人までも最後は味方につけ、彼女の一喝でコンサート会場は一つになり大盛況のうち終了。
正直に酷評するのはNYタイムズの記者だけだった。最後その酷評を目にしてしまい悲しい感じだったけど、私もマダムの一生懸命さを見ていると音痴でもいいじゃないって気になったし、その純粋さで感動したし、心が洗われる感じだった。
彼女は誰も傷つけていないし、むしろ戦争で傷ついた兵士たちを慰めようと開いたコンサート、心が温かいじゃない。
音痴でも歌うことを真に楽しんでいる。
楽しそうな人を見ると楽しくなるし幸せになる。そのプラスの連鎖でマダムは愛されていたのだろう。
あの音痴な歌を再現するのは逆に難しかったんじゃないかなと思うけど、さすがの大女優メリル。そしてコズメ役のピアノ演奏も役者さんご本人が弾いたものらしい。すばらしい。
ヒュー様はだいぶお年を召して来たけど、最後は愛人とも別れ、やさしい夫っぷりだった。もう少し年老いたら初老のカッコいい役とか似合いそうだな。