「ウディ・アレンっぽい」とか「村上春樹っぽい」などと思いながら観た｡
話は主に3つの流れからなっている｡
1つは老夫婦が住み慣れたアトリエ兼住居をいい条件で売ろうとする話｡
1つは彼らの飼っている老犬が手術を受ける話｡
そしてもう1つは､彼らの出会いからこれまでのエピソード｡
人それぞれの人生には､そのときに居るべき場所や見るべき景色があって､そこに辿り着くには必ず何かしらの苦労や失うものがあるんだけど､何だかんだで人は努力して収まるべきところに収まるものだ…という普遍的な話を､洒落た会話やウィットに富んだ皮肉を使いながら､説教臭くなることなくサラッと描いている｡
正直､何も起こらない退屈な話にも思えるところがないではないんだけど､描く手際がオシャレだし､何よりダイアン・キートンとモーガン・フリーマンのマッチングが素晴らしい｡
シネマカリテで予告編観てなかったら､絶対観てなかったと思うし､予告編の段階で「あーこれ絶対いい映画だ」と思った自分の勘に狂いはなかったw
