ナチュラル夫婦インN.Y.
公開当時からずっと観に行きたかった1本。いろんな雑誌読むのが好きなんだけど、片っ端からこの映画紹介されてて、期待感がわたしのなかで最高潮。裏切らなかった、、
ストーリー自体は予告編みて、映画よく観る人ならピンときてもおかしくないような感じなんだけど、主演二人の演技力たるや、( ´_ゝ`)ダイアンキートンめちゃんこ好きです、ファッションも愛くるしくて、年を取るならあんな風になりたい。
熟年夫婦の新居探しの話のなかに、ふたりの馴れ初めのエピソードがところどころ差し込まれている。そのおかげでこのふたりがどんな半生を送ってきたのかとか、その思いやりの深さを察することができる。
偏屈になって口の減らない夫、でもそれでいいの、根っこにある優しさを感じるから。
勢いでからだが真っ先に動く妻、でもそれがいい、頭の硬い自分にはいい刺激だから。
わかっててあえて言わないこと、愛ゆえにいつまでも言ってしまうこと、ふたりにしか通用しないものの積み重なりを端から垣間見えるのがいい。
家を買う って人生のなかで大抵の人にはいちばん大きな買い物で、本を買うのとは訳が違うし、人生について深く考えるターニングポイントになる。
マリッジブルー？と思うほど目まぐるしく心境がかわってくダイアンキートン、そうだよね、家は城だもんね、ほんとうにこれでいいのかしら、ってなるね。
いつでも人生について考えることはできるけど、家が話題になると人間の本性がけっこう露になるのがおもしろい、ニューヨークの不動産事情も覗けた。
アニーホールから時を経ても、ダイアンキートンのもつ可憐さは健在。
あまり映画自体に大きなものを求めず、ご近所さんの想い出話を聞くくらいのスタンスで楽しんだらいいと思う。わたしは好き。
