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超高速!参勤交代 リターンズのtuttleのレビュー・感想・評価

5.0
行って帰るまでが参勤交代。ということで、帰る場所が確保されるまでが参勤交代と考えるとまあ納得できる。これもまた参勤交代。
前作ではいかに知恵を絞り5日で江戸にたどり着くかを描いていましたが、今作ではさらに所要日数は短く、そのぶん旅路はあっさりしているもののコメディとアクションが豊か。
前作で不満点だったやや湿っぽい恋愛描写、多用されるワイヤーアクションなどが今作では排され、シリーズがますます好きになりました。
軽快なテンポで繰り出される死ネタ上等のブラックジョーク…というか、道中仲間とはぐれたらすぐ死んだことにして手を合わせがちなところがたまらなくツボ。

またアクション、というより殺陣ですが、どのシーンも息を飲む緊迫感があり見ごたえがありました。
特筆したいのは上地雄輔。
今作では長めの尺で殺陣を披露していて、作品全体でもかなり大きな見せ場になっていました。
今シリーズと『のぼうの城』、三作の時代劇作品に出ていますが、どの役も印象深く、これからの時代劇に欠かせない役者になって行くんじゃないかと期待してしまいます。というかもっと観たい。私が。

時代劇定番の善と悪とが対立する(勧善懲悪とは言い切れない)お話なんですが、両者とも絶対に思想を曲げないところがものすごく気持ちいいし、その姿勢が変わらない限りこのシリーズ延々続けられると思うのでまだまだ続けてほしい…。
それに古田新太演じるとてつもなくかっこいい大岡越前が今作きりなんて勿体ない。
また秋山とバディ組んで…。

細部にわたり製作者のこだわりが見える。それも含め好きな要素が多すぎる作品でした。
小梅ちゃんあんなに異様に可愛いビジュアルにする必要ある?ありがとうとしか言えない。
信祝様が書いてる呪いの人形の枚数がめちゃくちゃ多くて束になってるの最高すぎた。
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