ケンT

インスマスを覆う影のケンTのレビュー・感想・評価

インスマスを覆う影(1992年製作の映画)
3.8
クトゥルフ神話の始祖H・P・ラヴクラフトの同名作品の舞台を、日本の廃れた漁村へ置き換えた今作は、
日本特有の廃れた田舎や集落という、湿度の高い空気感や雰囲気・画や、その狭いコミュニティの中で展開される悲劇、

その裏に潜む、人間には到底抗うことの出来ない、宇宙創世規模の大きな闇の存在が、我々の知る日常を徐々に侵食し取り込んでいく恐怖(=クトゥルフ神話特有のコズミック・ホラー)と、
という2つのホラー要素がマッチしている、名ローカライズ作品。

個人的に、「暗い海の水平線の向こうにうっすらと見える、途方もなく大きな影だけを浮かべる全ての元凶」の画が、とてつもなく脳裏に焼き付いた。
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