法月

無限の住人の法月のレビュー・感想・評価

無限の住人(2017年製作の映画)
3.3
原作既読。大好きです! ちょくちょく読み返してます。
漫画史に残る傑作だと思ってます( `ー´)ノ

その「無限の住人」が実写映画化されると聞いて、期待度10パーセント、不安度90パーセント、って感じで待ってましたが、結果としては、やはり、残念な思いに......

魅力的な部分はあったんです。決してボロクソにけなすような作品ではなかった。迫力の殺陣、納得のいくキャスティング。原作ファンの自分から見ても、大はずしな役者はひとりもいなかったし。

万次、キムタク?.......んーキムタク?.......んーーー(@_@).......
これは成功なのか失敗なのか???
けれど、万次を演じることができる役者、他に誰かいるか?って聞かれても思い浮かばないし。
どんな役やってもキムタクって言われてるキムタクですが、万次ってキャラがそもそもキムタクにあってたし、まぁいいんじゃないかと。
花ちゃんは、凜にしてはちょっと幼い感じがするけど、まっすぐさと勝ち気さはよかったし。
そして時代劇における海老蔵の存在感は流石だし、戸田恵梨香の脚は色っぽかったし。

それよりも問題はストーリーです。
もちろん30巻もある原作を一本の映画に収めることはどだい不可能。
だから、何を切って何を強調するかが大事なわけで。
これじゃあただチャンバラ・シーンをダンゴ状態に繋げただけでしょ!
お話の面白さもないし、スケール感もない。
原作知らずに観た方々、無骸流ってどんな組織だか理解できました?
自分が最も好きなキャラ、栗山千明演じる無骸流の百琳、見た目は完璧といっていいほどの出来なのに、出番これだけかい!?
もっと出してよ、これじゃあカメオ出演じゃん!

万次と凜の心の結びつきはなかなかよく描かれてたとは思います。
敵役の天津彰久が単純な悪役ではなく、真に強い武道家を目指す求道者である点も伝わってきてよかったです。

でも、もっともっと面白い要素、いっぱいあるお話なのになぁ。
原作を知らずにこの映画を観た人達に「無限の住人」ってこの程度の漫画なんだって思われてしまうことが悔しいです(ToT)........

三池監督に対する信頼度、また下がっちゃいました。これでマイナス15パーセントです。
法月

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