MURANO

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のMURANOのレビュー・感想・評価

3.0
「ジョン・F・ドノヴァンの死と生と、ある少年」という映画かなと思いました。

若くして死を迎える俳優ジョン・F・ドノヴァンには文通相手の少年がいて、その彼がドノヴァンの人生によってどう影響を受けたか、という方がメインの話。

あらすじだけ見ると死の真相みたいのを追いたくなるが、観終わってみると、そこはあまり明確にされるわけではなく、その影響に派生する人間ドラマの側面が強いです。

ただなぁ…、ドノヴァンの人生にしても、その影響を受けた少年の成長にしても、ぶっちゃけそんなに面白くない(^^;

インタビュー形式で過去を遡る構成になるが、最初は「あなたの本は読んでないわよ」とか言ってたインタビュワーが、飛行機の時間を逃すほどに没入するようなドラマティックな話なの?というのが正直疑問。

母と子の不和と再生をドノヴァンと少年の2段組でやってるけど、そこまでシンクロして深まってるわけでもないですし。

ジェイコブ・トレンブレイくんが、何にしても圧倒的な演技力だなというのは目を見張りましたけどね。

グザヴィエ・ドラン作品は、僕が観るのは3作品目でまだ魅力を把握しきれてないのですが、この映画はドラン作品として評価が低いのはなんとなく納得。

The Verve「Bitter Sweet Symphony」はやっぱり美しいよな、という印象だけは、ふんわり残っていきそうではあります。
MURANO

MURANO