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ジョン・F・ドノヴァンの死と生のjohnnyのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

久々のドラン作品。ドラン監督は心の中で血の涙を流している人の描き方が本当に上手いなと思う。ルパートによる語り部形式だったのでわかりやすく、閑話休題のバランスもよくて2時間すーーっと観れた。ルパートの役は「ワンダー 君は太陽」のジェイコブくん。ジェイコブくん、人生何周目なんだろうと思うぐらい演技がうまい。

人間が本質的に孤独であるということ。
ジョンは誰からも理解されない苦しみを早くに理解し、想いをぶつけたり打ち明けたりする前に内に篭ることを繰り返していたけれど、それって頭がいい人にしかできないことだよなと思った。
ジョンがもっとバカだったら、もっと直情的だったら、もっと無鉄砲だったら、、あんなに寂しい表情で人生を終わらせなくても良かったのかもしれない。

とはいえそうなったらジョンがジョンではなくなるし、ましてやルパートと文通を始めるなんて繊細な出来事は起こらないので、そういうさだめの下に生まれてきた人なんだろうな。
などと架空のアイドル俳優に想いを馳せずにはいられないほど、終始静かに胸にせまる映画でした。

Stand by meの場面だけ唐突にお涙ちょうだい雰囲気ダダ漏れシーンになって思わず声出して笑ってしまった。しかもその後は何事もなかったかのように元の雰囲気に戻り…ドラン監督あのシーンの時だけ疲れちゃってたのかしらと思ってしまった。大きな感情の発露は突然に、みたいな意図?なんだったんだあれ。
冒頭のアデルのシーンは超超かっこよかったです!
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