みみおにぎり

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のみみおにぎりのレビュー・感想・評価

4.0
心に残る作品だった。
人気俳優とその俳優に憧れた子役の少年の100通以上にわたる文通の話。
なぜ彼は年の離れた少年と文通をしたのか。彼の謎に隠された私生活とはなんだったのか。
特殊な業界で自分の私生活を公にしたり自分の嗜好をオープンに話すこともできない。それに悩むジョンの姿は見ていられなかった。そして調子のいい時は持ち上げられスキャンダルが出ると見捨てられる、悲しい世界だ。
そしてルパートのいる世界も辛くきつい。自分の言ったことを信じて貰えないことがどれだけきついことか。
最後の手紙でルパートの事を「僕の友人」と呼んだジョン。この文通が彼にとって唯一の心の支えだったようにも思えた。
彼はどのように人生を終えたのか。自死だったのか、それとも病死だったのか。それは誰にも分からない。
そしてグザヴィエ・ドラン監督作品の割には見やすかった印象。
みみおにぎり

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