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ジョン・F・ドノヴァンの死と生のsaeのレビュー・感想・評価

4.2
冒頭から鮮やかな色彩、美しい映像、音楽のセンス、スローモーションの多用で、ドランやっぱり好きってなった。
彼が描く人が抱える孤独、苦しみ、嘘、語れない真実、恋人との切ない展開、そして母子の愛。あるシーンで母が子に、"あなたと私は違う惑星から来たって言うけど、私はここの惑星から来たし、あなたは私から来たのよ。母親とは友達になれないかもしれないけど、私は誰よりもあなたをわかってる。"ってセリフに泣いた。関係に確執があろうが、愛があることには変わりはない。物事をシンプルにすれば、きっと愛しか残らない。彼の映画を見てると、愛するということ、生きる希望が湧いてくる。今作も同じで、切ないのに、希望に溢れている。生きてくれ、この瞬間にしがみつけ、って言われてるみたいで泣きそうになる。
そんなドランの映画が大好きで、個人的に今作もとても良くてもっと彼の映画を見ていきたいって思った。あとマイプライベートアイダホのオマージュシーンは最高すぎて泣いた。大好きな作品なので、胸がギュッと締め付けられて、嬉しくて泣いた。
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