クリストフォルー

ハンガー・ゲームのクリストフォルーのレビュー・感想・評価

ハンガー・ゲーム(2012年製作の映画)
4.1
日本で“ディストピアもの”がウケないのは、《大日本帝国》という黒歴史のせいもあるのだろうが、社会に対する“一方的な信頼感”が根強いからだろう。以前は“平和ボケ”などと称されたが、“セカイ系”や“空気系”エンタメに”社会自体を疑う”という側面はない。
たとえば自然や外敵に脅かされることはあっても、属する社会自体が牙を剝いて襲ってくるなどと、日本人は思いもしないのだ。
「ハンガー・ゲーム」の世界は架空だが、“独裁国家/独裁政治”の恐怖が架空のものでないことは、(歴史や現実世界に目を向けていれば)誰だって知っている。
このシリーズ(四部作)は、感度の鈍い日本人にも解りやすい丁寧さで作られている。劇場では吹替え版で観ることが多かったが、再見では、字幕を追うことで、更に入り込めた。長い旅を愉しめそうだ。
クリストフォルー

クリストフォルー