がぶりえる

メッセージのがぶりえるのレビュー・感想・評価

メッセージ(2016年製作の映画)
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こんなことははじめてなのだが、実を言うと30分以上レビューが全く書けなかった。決してつまらなかったとか、退屈だったわけではなくて、むしろ見ていてとても面白かったのだが、それが何一つ言語化できなかったし、映画の内容自体も解釈の難しい部分が多かった。そして、この映画の難しさの原因は僕が思うにただ一つで、それがすべてをややこしくしているのだと思う。それは、ラスト、ルイーズが苦しくて辛い未来が待っていると知りながらイアンとの結婚を選択するということ。ルイーズには未来を見る能力があるから自分の選択次第でいくらでもいい未来に変えることができるはずなのに、どうして苦しいと分かっている方を自ら選ぶのかが理解できなかった。シャン上将に電話したのは、彼に電話することでいい未来に繋がることが予見できたからだと思うから、おそらくルイーズの見ているのはあくまで「仮の未来」であって、「確定した未来(あるいは運命)」ではないと思う。肝心なのはルイーズの選択と行動で、それが彼女自身の未来や世界を動かしていくという話だと思う。だとしたらラストはなぜ??、、、、、、ルイーズがエイリアンの言語を読み解こうとする一連の流れも、ルイーズ自身の行動力と選択が世界を一つにする様を描きたかったのだろうと思う。映画のストーリー全体がルイーズの「強い意志」によって押し進められ、展開し、「望んだ未來」を掴み取ることを目指そうとする話なのに、ラストは全く逆のことをしている様に感じた。う〜む、、、そんなわけで僕は考察の沼にハマって映画の1番のクライマックスシーンで置いてけぼりになったまま迷宮入りしてしまった。もしかしたら、僕がまだ四半世紀も生きていない、人生経験の浅い半人前の大人だからわからなかったのかもしれないから、しばらく時間をおいてから再鑑賞しようと思う。よって点数は保留!!