『プリズナーズ』『灼熱の魂』のドゥニ・ヴィルヌーブ監督作品。今秋に『ブレードランナー2049』なんかも控えていて、今最も期待されている監督の1人です。画の作りとしては光と陰を効果的に用いている印象で、個人的に最も好きなデヴィッド・フィンチャー監督の作品に似た画作り。
本作はこのような画作りや奇怪な形をした宇宙船のみならず、言語学とSFを巧みに組み合わせた徹底的な脚本とシミュレーション映画の要素もあり期待を越える素晴らしい作品でした。
また楽曲に関してはJóhann Jóhannssonの音楽も良かったのですが、同じく大好きな作品『ディス／コネクト』にも用いられていたMax Richerの"On the nature of the daylight"という楽曲が素晴らしく、オープニングのワンカットから惹き込まれてしまいました。
小難しくなってしまいそうな理論部分や展開が広く理解出来るよう上手く描いてくれていて、考えれば考えるだけ好きになる素晴らしいSF映画でした。
余談ですが、劇中に出てくるある模様がJóhann Jóhannssonと同じアイスランド出身で同ジャンルの音楽を作っているアーティストÓlafur Arnaldsのあるジャケ写にそっくりなのですが、当人もその旨をツイートしておりちょっと笑いました。
