キネマ寸評

メッセージのキネマ寸評のレビュー・感想・評価

メッセージ(2016年製作の映画)
4.6
エイリアンコンタクトに言語学者を絡める。謎の墨字タイポグラフィであるヘプタポッズ。イカタコエイリアン、宇宙船にコンタクトのステージ、原っぱ、キャストのファッションや小物、音楽やBGM、字幕まで全部統一感を出した、ブランディングされたプロダクトデザインを見てるような心地良さ。完全なデザイナー作品。
第三種接近遭遇を期待して来た人は逆にMoMAに入れられたような感覚になるだろう。

しかしストーリーは愛や人生なのだ。
老いて死ぬこと、そんな恐怖感に対して勇気付けられるストーリーではないか。その一瞬を精一杯生きるのだ。時間は一直線ではなく多面的、なのだ。こんな感じの感動をした映画は久々。スローターハウス5の多面的な時間と宇宙ドームを思い出す。自分もこの瞬間をしっかり生きたい、なんて思った。

エイミー・アダムス。雰囲気が好き。いろんな役をこなせる演技の上手い人だと毎度思う。それでも女性らしくて疲れた理知的な役どころが最近多いいか。ジェレミー・レナーはアベンジャーズにしか見えなくていきなり弓矢撃ち出すんじゃないかと思い込んでいた瞬間があった。フォレスト・ウィテカーとか軍が全般的にここまでムカつく設定なのがややイライラww。

正に邦題メッセージなのだが好きなメッセージでした。
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