死者が死後の世界から帰ってくる日．音楽を禁じられた家庭で音楽に惹かれた少年ミゲル．禁じられた原因を作った音楽家のひいひいおじいちゃんの足跡をたどり大物ミュージシャンにたどり着く．ミゲルは祖母にギターを破壊されてもなお街の音楽大会に出場しようと展示されてたミュージシャンのギターに手を出すが・・・
メキシコのお盆みたいなものなのだろうか．日本人には受け入れやすい価値観．しかし死者の世界へ迷い込んでしまう流れがあまりに唐突すぎる．しかも条件が軽い．この日に過去の思い出の品を眺めててついつい手を出す事例は多々あるのではないか．まぁ帰ってくる条件も軽いが．その程度の縛りなら簡単にあの世とこの世の行き来ができそう．そうはいうものの死後の世界にはやめに到着したのは良い出来事だった．色彩豊かでずっと見ていたい世界観．死後の世界でも記憶も地位もかわらないんだね．
そりゃー良い話だよ，良い話なのはわかるのだけどどうしても一方的に不遇を被ったエルネストデラクルスが可愛そうで手放しで喜べない．殺人については言い逃れができないし，歌を盗んだのはよいことではないだろうが，彼が成功したのは彼の歌声とハングリー精神であって映画で成功したのなんて音楽も関係ない演技力なわけで．
ファウンダーを見た直後にみたからか，ただ良いものは作っただけではだめでいかに広めるかが重要でその仕事はデラクルスがやったわけだ．もちろんそんな現実的な話が意味を無いのはわかっているけどそれでもデラクルスがこんな目に合う必要はあったのだろうかと釈然としない気持ちになった．
デラクルス目線で見てしまっても音楽と映像で持っていかれたくらいにはできが良かった．
家族は大切にしましょう．
