第一次世界大戦前後で人生が大きく変わった実在の英国の作家Vera Brittainの自叙伝“Testment of Youth”を基にした同名のドラマ映画。文学を愛し、大学を出て作家になることを志す中産階級の娘ヴェラ（Alicia Vikander）が、女子の大学進学が歓迎されない時代に独学で名門オックスフォード大学サマーヴィルカレッジに進学するも、第一次世界大戦勃発のため大学を休学して従軍看護婦になり、大切な人の側にいくためにフランス戦線に渡り、たくさんの負傷兵を手当てし、たくさんの死を看取り、深い喪失感の下に祖国で終戦を迎えるまでを描いた作品。
主人公ヴェラと弟エドワード（Taron Egerton）、ヴェラに心寄せるエドワードの親友ヴィクター（Colin Morgan）、そしてエドワードとヴィクターの友人で作家志望のローランド（Kit Harington）の四人がノースヨークシャーの美しい自然の中で過ごした四年前の春、その後離れ離れになりながらも交わされるたくさんの手紙と戦地で摘んだスミレの押し花、そして第一次世界大戦終戦後にヴェラが一人で見つめるノースヨークシャーの春の風景…。激動の時代を生きたひとりの女性の、胸が張り裂けるような切ない恋と喪失の記録。
