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ぼくのエリ 200歳の少女のKentaのレビュー・感想・評価

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)
4.7
まだ12歳の幼い少年とヴァンパイアの少女の甘く切ないラブストーリー。なのだろうか?
この物語は、恋愛観というだけではとても収まらない。主題はまるでそれを思わせるものなのだが、一つのこの作品に様々な意味合いが込められてる気もしてしまう。そんな一作。

まだ12歳の幼い少年オスカー。彼は、学校でいじめっ子にいじめられてひとりぼっち。やり返すことができない彼は、下校後、家でナイフを持って仕返しを企んでストレスを発散することしかできなかった。
ある日、同じマンションに住んでいるという少女エリと出会う。二人は次第に仲良くなるが、彼女にはある秘密があったのだった…。

お誘いを受けて鑑賞したのだが、それがなければ出会っていないだろう作品。
終始、スウェーデンならではの肌寒くなるような雰囲気、その中での12歳の少年と少女の甘酸っぱい恋模様。とても素敵なものだと思っていたら、タダモノじゃない作品だった。この設定の一捻りがこの作品の面白さを引き立てている。

鑑賞済みの方なら、当然のようにこの事実を知っているのだとは思うけれど、この邦題は大ウソの詐欺タイトルである。200歳なのかは定かじゃないし、少女じゃない。これが事実で、鑑賞後に色々調べて衝撃を受けてしまった。
映倫の問題で日本公開の際は、あの重要なシーンはモザイクがかかるわけなんだけど、そのモザイクシーンが大大大重要なワケで。あんな一瞬だったら、初見はモザイクかも分からないよ…😔

人間の少年とヴァンパイアの少女の恋愛モノだと思ってた自分が間違いだった。性や宗教などのところも絡んでくるメッセージ性の強い物語なのかなと。

捉え方が人それぞれですごい難しいところだけれど、鑑賞した方とはすごく語りたい。あのラストと意味を知った上で、ラストのあの先をどう予想するのか。
再度鑑賞したい。リメイク版も併せて。
Kenta

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