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溺れるナイフのhitoのネタバレレビュー・内容・結末

溺れるナイフ(2016年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

とにかく菅田将暉と小松菜奈が美しい映画です!
原作に感じていた溺れるナイフの独特な雰囲気、色に例えると寒色的な感覚(完全に個人的な捉え方です...)が表現されていました。
小松菜奈は外見的にも特別な感覚を抱かせる女優さんなので、主人公のキャラクターにはピッタリだと思いました。
特に、夏芽のストレートな感情を言葉にするところは今までの菜奈ちゃんにはなかった一面で、ワガママにも見えますがとても可愛らしいなと感じました。

ただ海に落とされてからのセリフの音が浮いて聞こえて違和感がありました😅

菅田くんはコウちゃんの有無を言わせない感が出ていました。
表には出ない夏芽を想う姿が感じられて、そこにグッときました。
顔ぺろシーンはあの2人じゃなかったら許されないなと思いました笑

そんな二人のシーンだけでなく重岡大毅くん演じる大友の優しさや振り切った歌唱シーンが印象に残っています。
時々セリフを噛んでいるのですが、それもまたリアルで私は好きでした。
コウちゃんとすれ違っている時期に大友と恋に惹かれてしまうシーンでは、正直コウちゃんよりも応援したくなる大友の健気さがあり、キスシーンもキュンしました。

上白石萌音ちゃん演じるカナは中学生から高校デビューした姿が同じ人には見えずとてもびっくりしました。
ただ少し残念なのが、原作にあるカナのコウちゃんに対する気持ちをもう少し描いて欲しかったなと思いました。
コウちゃんはただの憧れではなくカナにとっての「光」のような存在です。その重さがカットされているためか、カナがただ高校デビューして調子乗った子みたいになっているのがもったいなかったかなと...。
ですが、もちろん萌音ちゃんのカナは映画の鍵になっていると思いますので、その重要な役を存分にカナとして演じていて面白かったです。

この映画では役者さんだけでなく、挿入歌にも、力を入れているなと感じました。
夏芽が監督に君で映画はとらないと告げられて川のそばの階段でひとり泣くシーンでの「水星」はなんとも言えない感情が起こされる感覚でした。
歌っていた堀越さんの細くて幻想的な声が、水星と映画の雰囲気を繋ぎ合わせていたのではないかと感じます。
絶対サントラ買います!笑

映像も音楽も素敵でもう一度観に行きたいという衝動に駆られています....。

アクション的な激しさはありませんが、スクリーンで見て欲しい場面がいくつもあります!ぜひ映画館で観て欲しいです!
美しい2人の姿を拝みに行きましょう!
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