第二次世界大戦下フランス田舎町での人妻とドイツ軍将校のロマンスを軸とした人間ドラマ。ドイツ軍占領下の村の人々の思惑や葛藤が女性目線で丁寧に描かれます。
ピアノという共通の嗜好を通して惹かれ合う２人。
イケメン将校に優しくされて簡単によろめくとかバカじゃないの？と冷ややか目線でみていたら、後半はラブラブ路線は薄まりシリアスな方向へと展開していきます。
観終わってみるとロマンスの部分よりも、戦時中の理不尽さや悲哀が強く印象に残りました。
特に良かったのが、ヒロインの義母を演じたクリスティン・スコット・トーマス。
小作人に厳しい取り立てを行ったり嫁であるヒロインに対しても容赦のない鬼母と思いきや、出征中の息子を思う気持ちから意外な行動を起こすのですが、そのギャップが良かったですね。
終盤からエンドロールまで号泣でした。
アウシュビッツで亡くなった原作者の直筆原稿が流れるエンドロールは必見です。
