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葛城事件のkurtのレビュー・感想・評価

葛城事件(2016年製作の映画)
3.4
無差別殺傷事件の加害者側の家族を描いた作品。
父親の高圧的で傍若無人な行いで、少しずつズレてしまった家族の行く末が描かれていて、一般的な家庭でも一歩間違えるとこうなるって流れが身近に感じられてゾッとした。

昭和な親父で嫌な奴な父親、それに長く従ったせいで精神やられ気味な母親、1番まともだが、従順過ぎて気弱な長男、完全に社会不適合な次男。それぞれの俳優陣の演技力が光っていて、非常に見応えがあった。演技力合戦。
三浦友和の絶妙な嫌な奴演技が特に上手かった。こういう人間って結構いるよね。
ただ、全てが父だけのせいとも思えず、どうすれば良かったのか? 難しい問題で闇が深い。
若葉竜也の自然体な演技も相変わらず上手い。

家族との接し方などを少し考えさせられるような、リアリティのある作品でした。
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