葛城事件のオレンヂのレビュー・感想・評価

無差別殺傷事件を主軸に物語が構成されているのかと思いきや、そういうわけではなく、あくまで一家族の崩壊までを描き、事件はその流れの一つに過ぎない。

昭和には割とよくいそうな親父、ここまでではないにしろ高圧的で頭ごなしに威張るところは自分の父親にも似たようなところがある。
そういったどこの家族にでもありそうな危うさのようなものが恐ろしい。

嫌なヤツというよりは人の嫌なところが浮き彫りになっていて、観ていてなんとも言えないモヤモヤが残る、そんな感じ。