Kenji

葛城事件のKenjiのネタバレレビュー・内容・結末

葛城事件(2016年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

家族の人間模様を描いた作品。
暴力的、高圧的、自身の価値観が全てだと思う父親の元、家族の心身が破壊されていく。
自分の当たり前が世の中の当たり前。
そんな価値観がその周りに暮らす人々の生活を難しくさせる。
家族内パワハラ、このようなことは程度の差異はあれ、この事件で起きた家族だけでなくどの家庭にも存在するものだと思う。

原因を他者に置くか、
原因を自身に置くか、

自身や他者、社会をどのように見えるかという多くの視点を持つことの重要性を感じた。

この映画で描かれた田中麗奈の役がよくわからなかった。なぜ彼女は死刑反対だからといって彼と婚姻関係になったか、なぜ彼を選んだか、彼女の本意がわからない。事件の真相を知りたいだけ?

この映画で感じたことだが、エンディング直前に自殺未遂に終わった後すぐに食事を摂るシーン。食事というのは究極的に「生きる」ことを表す表現だと痛感した。
Kenji

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