舞台はアフリカだが、特定の実話ではない。有史以来どこでも繰り返されてきた少年兵の話。
必要以上にドラマチックな展開にはしておらず、淡々と凄惨。
愛くるしい笑顔と悪魔の所業。
徐々にというより揺れながら変貌していく少年の演技力がすごい。
洗脳される少年たちはもちろん被害者なんだけど、洗脳されてしまえば加害者になるわけで。
家族を失い社会に戻れずどうやって生きていくのか。
行き当たりばったりの司令官、実際こんな感じなんだろうな…「ロードオブウォー」にもいたわ。
日本が今かろうじて平和なのは、日本人の民度が高い訳でも9条のおかげでもなく、ただ、今はその時じゃないからだと思ってる。
どの時代にどこで生まれるか。運の良し悪しでしかない。
“アフリカの”少年兵でくくって観ては他人事になってしまう。時代が違えば私たちの物語だったかもしれない。