作中の近未来は、ちょっと悲しくなるほど無機質な世界。
遺伝子で全てが決まり、人間は有能か無能で分けられる。
でも、登場人物はみんな人間味があるもんだから、まるで頑丈なメタルがところどころ温かさでトロけているような、そんな感覚になる映画でした。
イーサンホークとジュードロウがとにかく美しい。
食事シーン以外、2人一緒のカットはなかった気がする。
反対の運命を兼ね揃えた2人だし、
俳優自体も相反する魅力があるので、カットを分けたのがさらに2人の命運の差を浮き彫りにさせていた。
宇宙と遺伝子が絡み合う話だから、男性なら絶対好きだと思う。
因みに、クレジットで強調される、『G』『A』『T』『C』の4つの文字は、重力ピエロでもおなじみのDNAの基本塩基。
細部までこだわってて、この映画の完成度は小宇宙みたい。