このレビューはネタバレを含みます
なんという重厚な余韻………
かなり昔に見た事あったはずだけど、ほぼ初見という感じ。こんなにも勇気をくれるお話だったのね！！！
遺伝子操作で生み出された完璧な人間がエリートとして第一線で活躍して、不適正者はスタートラインにも立てない世界。
そんな中で夢を掴むためだけに、ハンデを乗り越えて必死に努力して突き進むヴィンセントがかっこよすぎる。
反対に適正者として類い稀な能力を持ちながらも2位にしか届かない挫折を味わったジェロームも、恵まれているからこそのプレッシャーとか苦しみを抱えていて危うさを感じるキャラクターだった。
バレたらどうしようってずっとドキドキする！
最後に見逃してくれたお医者さんが粋！！ずっと分かってて、息子がファンっていうのもヴィンセントに向けて言ってたんだね
「体を貸した代わりに夢を貰った」っていうジェロームの言葉通り、不利な状況でも諦めずに進み続けるヴィンセントの姿には勇気を貰える、、
作品全体に名言がいっぱい。
「戻ることは考えずに必死で泳いだ」って海で弟に言ってたけど、あれは泳ぎの事だけじゃなくてきっと彼の人生の全てで
ヴィンセントはずっと前だけを向いて進み続けて、ついに夢を叶えたんだなぁ
「僕に何ができるか決めつけるな」っていう言葉もグッと来た
最後のシーンのジェロームの満足げな表情がなんとも……ヴィンセントは夢の宇宙へ、自分はその夢を後押ししきって次の世界へ、っていうある種の清々しさまで感じさせる切ないラストだった。
音楽が世界観と雰囲気に合っててちょっと切なくてとても綺麗！
