Sinamon

ケンとカズのSinamonのレビュー・感想・評価

ケンとカズ(2015年製作の映画)
3.4
悪友であるケンとカズは自動車修理工場を隠れみのに覚せい剤の密売で金を稼いでいたが、ケンは恋人が妊娠したこと、カズは認知症である母親を施設に入れるため金を必要なことを言い出せずにいた。2人は密売ルートを増やすために敵対グループと手を組むが、元締めのヤクザに目をつけられ、次第に追いつめられていくと言うストーリーです。

心がズキズキする映画でした。
暴力だけの安っぽい映画じゃなくて、まるで本当にケンとカズがそこにいるようで、こちらに痛みが伝わってくるようなズキズキした映画でとても完成度が高い映画でした。

ケンという人間は彼女がいて、妊娠していて父親になるために真っ当に生きようとするのですが、カズに振り回されもがき苦しんでしまいます。
この世界に踏み込んだのはケン自信であり、自業自得だと思うのですが、どうしても助けてあげたくなってしまいました。

カズは乱暴者で人殺しをしてしまうのではないかと狂気を感じてしまいました。
しかしカズの過去は母親から虐待を受けていて、その母親が認知症になり介護をしなくてはならず、虐待した母親の介護なんかする必要はないのではと思えるのですが、愛されることを知らないカズは母親に何かしらの希望を持っていたのではないのかなと思いました。

ラストは誰も救われない終わり方で涙が出ました💧

子供の名前なんてつけたかったのかな😭

失礼ですが俳優さん皆さん知らない俳優さんだったのですが、ケンとカズを含め皆さん演技が素晴らしかったです👏
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