すごい力技なストーリーテリング。
自殺した親友への無念。
解決法なんてないことは出発地点から分かってる。
けど、親友の初恋の人を東北に見に行くという理由で親友の元カノも交えて出発する。
マジで行っても何もならんだろうなーと主人公も思ってるように見える。
そして、観てるコッチも思った。
けど、心象描写が丁寧で、なんか心地良い。景色もそこまで美しいわけでもないけど、
主人公の空虚さが伝わった。
やっぱり見事行っても何もない。
けど、具体例は出ないが吹っ切れる材料を主人公は獲得したみたいだ。
少し前向きになる。
ここからが凄い。
シガーロスっぽいBGMが爆音で永遠流れて、なんか吹っ切れた主人公が永遠と映し出される。
この誤魔化し方は凄い(笑)
編集のリズムと音楽が良いので、けっこう本気で良い物語だったなぁって錯覚に陥る。
あと、演出に品があり軽やかなのも影響する。
結果、物語は全然面白くないけど、なんか心地よい映画だったと思う。
悪い人は誰も出てこない。