ももも

走れ、絶望に追いつかれない速さでのももものネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

親友はなぜ死を選んだのか
それが分からず苦しんでいた漣。

ルームシェアし一緒に過ごした大学時代
いいことも悪いことも共にした…
そんな思い出を回顧しながら彼を想う。

はじめの粗くて乱れた映像は大学生の飲み会そのものだったし、始発を待つ感じとか、朝焼けが綺麗だったりとか…
つい懐かしくなるようなシーンも数々

一周忌がおわり、彼の死に場所を訪れ
絶望するも何も言わずにご飯を食べさせてくれた老人。
仲野太賀の泣きながらご飯を食べるシーンはグッときた。

「泣きながらご飯を食べたことがある人は生きていけます」ってゆうドラマ カルテットのセリフを思い出した。
レビューを見ると同じことを思っているひともいたし、リリィシュシュを彷彿とした人もいて…同じことを感じていたと嬉しく思った。


食堂で見つけた絵。
太陽に向かって羽ばたく。
彼は太陽に向かい、絶望から逃げようとしたのかもしれない。だから崖から飛び降りたのかもしれない。

旅館の少女はその絵を描く彼を見たのかも…なんて。

漣はハンググライダーで朝陽の中を飛んだ。薫とは違った形で絶望を乗り越えた。
薫と一緒に暮らした部屋から出たのも、漣が前に進んだんだなって思えた。

これは全ての人に向けたメッセージだと思う。
『走れ、絶望に追いつかれない速さで』
ももも

ももも