じゅんP

グラン・ノーチェ!最高の大晦日のじゅんPのレビュー・感想・評価

3.8
コロナ禍では絶対不可能な、超濃”密”大晦日特番!

《特番撮影中のスタジオ。解雇された労働者が数百人単位で押し寄せ外を包囲したため、カンヅメで撮影が続けられている。ホセは、撮影中のとある事故で大ケガを負ったエキストラの代役として呼ばれ、スタジオに入るが…》

ずっと騒がしいな!
イグレシア節全開で魅せる、イタいやつらの悲喜こもごも。

まずベースとなる特番が、踊って笑ってブチアゲ的な内容ゼロの悪ノリで最高。日本の紅白だったら大方出禁になるんじゃないかなってレベルでフリーダム。
誰も彼もがマシンガンのように矢継ぎ早に喋り、カットは目まぐるしく変わり、カメラは人を追い、事件を追って縦横無尽に動き回る。

大の大人がバカ騒ぎすることに一切躊躇しない景気の良さと、そこから滲み出る”なんか楽しそう”という陽性のどうでもよさが爽快。

全てをなあなあに包み込む母の突破力も、精液の入ったボトル争奪戦も、無から無を生み出し続ける。

愛が憎に変容する数々のトラブルを経て、皆が自分に正直に行動した結果たどり着く、泡まみれ大乱闘クライマックスの的確なグダグダ加減。

触るものみな傷つける疫病神?の顛末を見せるアホなオチまで一直線で、頭をカラにして新年迎えるのにピッタリ。
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