去年のドラマより少し長くなっていて、構成もちょっと変わっていたけど、スクリーンで見るとより迫ってくるものがある。
あまちゃんより現実的な「その街のこども」よりもっとビター。
渡辺大知さんの声がとてもいい。
ドラマのときから忘れられなかった台詞がある。
「となみまちのひがいはこうべみたいにちゃらくない」
福島で被災して、神戸で暮らしている高校生の言葉。神戸は震災の街だけど同級生にはそのリアルな記憶はない。よくよくみればあちこちに傷あとの残像がある、そんな環境で暮らしているとしても。
震災のときもう大人だったし神戸市民でもなかったから、直接歌う機会もなかったけど、映画の中の南果歩さん同様「しあわせ運べるように」は私にとっても実は苦手な歌だ。そんな人は多い気がする。毎年福島に届けてるのもなんか逆撫でしないかと心配になったりしてた。見終わって、やっぱり苦手…なんだけど、きれいごとにきこえる歌に祈りを託して葛藤しながら前にすすむしかない。とっても泥臭くてシンドイ作業だけど、それが人間なんだと思う。
