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マジカル・ガールのyukoのレビュー・感想・評価

マジカル・ガール(2014年製作の映画)
4.5
唐突にこういう鳥肌たつ作品に出会えるから、映画を観るのを辞められないんだよね。籠の中の乙女を撮ったヨルゴスランティモスかと思ったら違う監督さんでした。でもダークファンタジーで変態な世界観が似てるんだよなぁ。

そこへ来て日本びいきの監督さんなのか、長山洋子の曲や日本アニメを取り入れたりと、独特な日本の解釈がナイスセンス。良すぎるよ。

黒蜥蜴の部屋の詳細や、バルバラとダミアンの過去については最後まで明かされなくてすっごく気になる〜!ってなるこのモヤモヤ感が堪らない。私はドMなのでしょうか、、、笑。描写されないことに意味がある。

大事なとこは一切見せない触らせない、想像の中だけでイッて下さいね〜って言われてるみたいなんだけど、無修正でバンバン見せまくってくるような押し付けがましい作品が多い昨今では逆に新鮮な試みだし、むしろ興奮してしまうのではないだろうか。最後までよくわからなくてつまんなかったいう人はまだまだ想像力が乏しいお子ちゃまですよ。

ささいなボタンのかけ違いの連続で、終始不穏で不吉で嫌っちゅうほど誰も救われない。思いっきりダークなのにどこかファンタジックな絶妙な空気感も良いんだよ。気づいたらまんまと監督の術中にハマってる。最初から最後まで緊張感が途切れず、先が気になるし、登場人物全員危なっかしくてドキドキした。長編映画を初めて撮ったスペインの監督さんなのだが、末恐ろしい才能である。このセンスの良さには嫉妬すらする。