きん

海賊とよばれた男のきんのレビュー・感想・評価

海賊とよばれた男(2016年製作の映画)
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戦前から戦後にかけて石油を売る国岡鐡造という男の生き様を描いた実話ベースの物語。

鐡造に波乱が何度も押し寄せるが統率力と熱意で部下たちを従えて苦難を乗り切る姿は毎回圧巻。イランへの日承丸船強行突破のシーンはハラハラした。語気の強い北九州弁も相まってまさに海賊のよう。
会社経営は博打とあったが、先を見据えた揺らぎない判断力を持ち、国の血液である石油を何としてでもモノにするんだという熱意を持った鐡造には誰もがついていきたくなる。リーダーとは何か、どうあるべきかを考えさせられた。

岡田准一さんが鐡造の若い時から晩年まで演じられて、表情や声色の変え方すごい…迫力のある演技に終始圧倒された。
鈴木亮平さんの通訳姿もスマートでかっこよかったし英語の発音が良すぎる〜。
しのさんはじめ部下たちも辛いことの方が多かったはずだが、泥水の中笑顔が輝いていて働くやりがいが物語られていた。
ユキさんもっと出てきてほしかったなぁ。
奥ゆかしくて頼もしい、綾瀬はるかさんにピッタリの役だった。

高校生のときにこの原作を彼に借り内容は少し難しかったが大変感動したこと、分厚い本を読破したことへの歓びを今も覚えている。
2時間に収めるには難しかっただろうが上手くまとめられていたように思う。もっと国岡鐡造の生き様を深く知りたい方は是非原作へ!
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