ニャキヤマ

ヤクザと憲法のニャキヤマのレビュー・感想・評価

ヤクザと憲法(2015年製作の映画)
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東海テレビドキュメンタリーは話題になっていながらも初鑑賞です。

タイトルが、個人的にぶっちぎりで今年ワーストの作品に似ていて心配でしたが、こちらは"ちゃんと"リアルに感じたので、興味深く観れました(ドキュメンタリーなので当たり前かもしれませんが、本作を観てその作品に対して、より怒りを感じてしまいました)。

テレビ作品のせいなのかナレーションや字幕がなくて、かつ取材者も前に出てこないのでフラットに見えるように感じました。

まず組長がめちゃくちゃカッコ良く、吸引力があること。
また大阪出身者としては知っている、西成のある地帯を颯爽と闊て「撮らへん、心配せんでええ」って言って納得させることで、"この街の顔役"が浮き立ち、説得力がありました(その後の居酒屋のやり取りも良かったですよね)。

終盤に、ある警察の家宅捜索の「お前らの方がヤクザやないか!!」という横暴な感じと、普段の組員の質素な生活の対比は、少し安易な感じもしましたが、これが事実ですもんね〜。

時折出てくる部屋住みの彼らに対して「何故この道を選ばさらなくなったのであろうか?」と鑑賞者に余韻を残す所は、ドキュメンタリーとして"こう見せたい!"という私情を入れず、製作者は強かだなと感心しました。
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