EDDIE

トマホーク ガンマンvs食人族のEDDIEのレビュー・感想・評価

4.0
ゴア、グロは当たり前。アホのような邦題から想像の斜め上をいく描写の数々に目を覆いたくなるも、冗長とさえ思える会話劇が常に緊張感を与えてくれる。あのシーンもあのシーンも驚愕で頭から離れない!!

昨年日本で公開された『ブルータル・ジャスティス』のS・クレイグ・ザラー監督作品。私の2021年映画ベスト10に入れたぐらい好きな作品ですが、本作もかなり面白かったです!

冒頭からいきなり衝撃的なスタートを切って見せるのですが、そこからしばらく『ブルータル・ジャスティス』よろしくなたる〜い会話劇が繰り広げられます。
邦題にある“食人族”を楽しみにしている人は物語のだいぶ後半までお預けです。
とはいえ所々そのおぞましい描写を見せられます。彼らの残虐さを披露してくるんですが、ボクシングでいえばずーっとクリンチ状態でたまに重いボディブローを食らい、終盤怒涛のようにアッパーカットを食いまくるようなものです。

こんなB級映画じみたアホみたいな邦題ですけど、カート・ラッセルをはじめとした豪華俳優陣が集結。パトリック・ウィルソンやリチャード・ジェンキンス、ドラマ『LOST』の主役でお馴染みのマシュー・フォックスも脇を連ねます。
といっても絶対的主役がいるわけではなく、リーダーっぽいのはラッセルですが、実質的に主役はウィルソンですかね。

とりあえずグロ無理な人は絶対観ないように忠告いたしますが、食人族の所業の手際の良さなど、映画史に残るレベルで記憶に焼き付きます。
しばらく頭に残りそうな印象的なシーンが少なくとも4つはありましたね。

私たちがコンビニで買ったフライドチキンやアメリカンドッグと同じように、人間の足を貪る食人族の映像は衝撃でしたが、それをさらっと見せてくるんですよ。
手際のいい身の割き方とか、もうあれは後生忘れられません。

個人的にはクライマックスの食人族女性の描写が衝撃的過ぎて、あれはあまりにも空いた口が塞がらないシーンでした。

西部劇に謎の種族と戦うというテーマを内包させた傑作と言えるでしょう。時間が経ったらまた観たいです。笑

※2021年自宅鑑賞21本目
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