中島晋作

我らが門の内にての中島晋作のレビュー・感想・評価

我らが門の内にて(1920年製作の映画)
4.0
世界初の黒人映画監督オスカー・ミショーの映画を初めて見た。『我らが門の内にて』は婚約者に捨てられたインテリの黒人教師シルヴィアの、南部の黒人向け学校での奮闘を描く。映画自体が教育的というか。黒人リンチシーンが有名。

そのあと見た『神の継子たち』は、こちらも人種問題が引き起こすメロドラマ。孤児であるナオミは黒人の子供だが肌が白い。(黒人)学校でのイジメ。黒人に対する嫌悪感から問題を起こし、彼女は修道院に入れられる。数年後、成長し、修道院を出たアンナは、久しぶりに会った義兄に恋をするも実らず、彼に紹介された別の男性と結婚する。アンナは子供を授かるも、肌の黒い子供を義母に預け、ひとりで生きることを決意する。時が流れ、アンナの息子は元気に成長していた。ふと子供が家の外に目をやると、女の姿が見えた。アンナである。しかしアンナは成長した自分の子供の姿をみたあと、どこかへ消えてしまう。映画は川に浮かぶアンナの帽子を写して終わる。
極めて陰惨な映画だが、ホールでダンサーたちが踊るシーンは、物語に関係なく無邪気でエンタメしていた。
中島晋作

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