ふじこ

ゲヘナのふじこのネタバレレビュー・内容・結末

ゲヘナ(2016年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

"ゲヘナ"とは 呪われた場所 悪人の終着点である
両目が揃ったままゲヘナで生きるよりは 片目で生を受けるほうがいい
マタイによる福音書 18章9節

1670年のサイパン。謎の部族に謎の儀式をされて謎の洞窟に閉じ込められた白人の爺さん。

それから現代、辺り一帯をリゾートにするかどうか考えるチームが登場。
良いね悪くないねと視察中に、現地民が祈っている謎の穴を発見。戦時中のものっぽい。
プロに任せようと言っているのに、いいや今見ていく と入り込んだら しなしなの死体がいっぱいある。
これは…ってなっていると、辛うじて生きているしなしなの爺さんが今すぐここから出て行け!ドアが…と男に掴みかかると、驚いた男は爺さんを突き飛ばしてしまって壁に激突。
死んだかな…?と思いきや、アラン!お前は絶対に死ね… と突き飛ばした男の名前を呼び、洞窟に入ろうと言った開発会社のポリーナには お前のせいだ と言い残して今度こそ死亡。
すると突然謎の大きなサイレンのような音と振動、強烈な頭痛に襲われて暗転。
気を失っていたのか、起きると何故か電気が点いており落ちていた死体も消え、さっきまでは朽ち果てたようだった貯蔵室の中は綺麗に整えられていた。
一体何が起きたのか?外へのドアは何時の間にか閉まり、開かなくなっていた…。


ってお話。
最初に爺さんを突き飛ばした男の名前を呼んだ時から、あぁ~そういうヤツか~~と。
謎のパワーで過去に飛んで、入ってきた時に落ちていたしなしなの死体は自分たちだろ!
って思ったら、そうだった。
かつてサイパンに住む人達を奴隷にしたスペイン人(冒頭の人)に呪いをかけて、洞窟の中で一人孤独に生きさせる。
そこに日本軍がやってきて、漏れ出した呪いのせいか知らんけど幻覚とか見たりなんだりで閉じ込められたしなしなのスペイン人を発見、思わず殺しちゃう。
それから防空壕自体の扉も開かなくなり、スペイン人を刺した部下はみんな死に、上官も自決しようとするも最後の一人なので叶わず。
そして"生き残るのは一人"を信じたアランがみんなを殺す決意をして刺して回る。
最後には銃でポリーナを撃ち、アランに刺された傷の止血を解き、まだ分からないか この意味が。最後に残った方が負けだ…俺たち…70年後にこの場所で…と言って死亡。
アランの腹の銃創は治り、生きてる!勝ったぞ!と喜んだのも束の間、死んだ男の最後の言葉が気になって撮影カメラを見直す。
この場所で…70年後に… ただ1人 永遠に
そして冒頭の老人の、お前は絶対に死ね という言葉。
ビデオに映る、自分と同じ入れ墨をした干からびた老人。
ジェネレーターが止まり、消えていく光、暗闇の中で叫ぶアラン で終わり。

まぁ…怖いんだけども…タイムスリップはなんでなの?呪いで時空が歪んでいる?
最後の最後、上司か誰かがポリーナを助けに行くぞ!ってなってたけど、あの人が防空壕を開けた時点で、誰が観測者になるんだ?全員分のミイラがあるのか?死んでいるものとして、70年前からのミイラ?それとも死んで間もなくの遺体?
そうじゃなかったら(呪いが続いてるなら)あの人が中に入った時点でまた時空が別方向に歪んでこの人も参加した呪いバトルが開催されるんだろうか…。
それとも、一瞬だけビデオに映った本編では通らなかった時空の"しなしなミイラっぽいポリーン"がいたりする、永遠のループであいつらだけが何度も何度も ここは…?なんだこれは…?すんのかな…。不幸ってレベルじゃねーぞ。

でももしかしたらワンチャン、日本兵が持ってた人形と落ちてた人形合わせて呪いが爆破して戻ってこれるチャンスがあったりなかったりするのかな?
それまでは毎回、誰かが真っ暗な70年を過ごすんだろうけど…。あぁ怖い。
一番良かった点はしなしなのメイクが中々良かったところと、ジャケット絵はかっこいいな ってところだと思う。
ふじこ

ふじこ