Takuma

彷徨える河のTakumaのレビュー・感想・評価

彷徨える河(2015年製作の映画)
3.4
舞台が秘境アマゾンの奥地である事や原住民たちの信仰や文化、生活に濃密に触れている事から、非常に神秘的な作品。
何と言っても、白黒にも関わらず十二分に伝わる
人工的な演出や華美な装飾など入る余地の無い、広大なジャングルと大いなる河の流れの純度の高い美しさ
文明社会から切り離された、本来的、自然的な生命としての活動に想いを馳せたくなる
テオやエヴァンは、その意味ではある種脅威ともいえる存在になり得たかもしれない
コンパスのくだりや、ヤクルナの利用目的など
如何ともしがたい双方の意図せざる対立構造の描写もぬかりない。

カラマカテ(基本名前覚えにくい)の過去と現在の姿がまざり合い、時に記憶と邂逅していく構成が良かった

終盤にさしかかる頃モノクロからカラーに移るシーンが僅かながら存在していますが、あの意図はなんだったんだろう
色々と興味が尽きない、まさに秘境めいた映画
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