彷徨える河の作品情報・感想・評価

彷徨える河2015年製作の映画)

EMBRACE OF THE SERPENT

上映日:2016年10月29日

製作国:

上映時間:115分

3.8

あらすじ

アマゾン流域の奥深いジャングル。侵略者によって滅ぼされ た先住民族唯一の生き残りとして、他者と交わることなく孤独に生き ているシャーマンのカラマカテ。ある日、彼を頼って、重篤な病に侵 されたドイツ人民族誌学者がやってくる。白人を忌み嫌うカラマカテ は一度は治療を拒否するが、病を治す唯一の手段となる幻の聖なる植 物ヤクルナを求めて、カヌーを漕ぎ出す。数十年後、孤独によって記 憶や感…

アマゾン流域の奥深いジャングル。侵略者によって滅ぼされ た先住民族唯一の生き残りとして、他者と交わることなく孤独に生き ているシャーマンのカラマカテ。ある日、彼を頼って、重篤な病に侵 されたドイツ人民族誌学者がやってくる。白人を忌み嫌うカラマカテ は一度は治療を拒否するが、病を治す唯一の手段となる幻の聖なる植 物ヤクルナを求めて、カヌーを漕ぎ出す。数十年後、孤独によって記 憶や感情を失ったカラマカテは、ヤクルナを求めるアメリカ人植物学 者との出会いによって再び旅に出る。過去と現在、二つの時が交錯す る中で、カラマカテたちは、狂気、幻影、混沌が蔓延するアマゾンの 深部を遡上する。闇の奥にあるものとは...。

「彷徨える河」に投稿された感想・評価

普段観ないようなジャンルで、予備知識もなかったせいか、ドップリ世界にハマってしまった。色んな見方ができそうだけど、今はまだ頭の中でまとめられない感じ。
八巻綾

八巻綾の感想・評価

3.6
2015年カンヌ国際映画祭監督週間で最高賞を受賞したコロンビア映画。

いやあこれは……完全なるトリップ系映画。凄まじかった。映像は白黒で、基本的には淡々と進行していく。会話は必要最低限しかなされず、観念的。まったくもって「分かりやすい」作品ではない。

過去と現在を結ぶ、中心となる登場人物カラマカテ。ゴム景気により押し寄せた白人たちによって絶滅させられた、ある先住民の生き残りである彼は、孤独な呪術師だ。

カラマカテはハッキリと白人に対する憎しみを口にするし、西欧文明と先住民たちが守ってきた文化との対比というのが大きなテーマになっているのは確かなのだが、単純に「先住民たちの文化を破壊した憎むべき白人たちはダメ」と、ありきたりな構図に終始していないのがミソ。

というのも、カラマカテは西洋文明自体を否定しているわけではないのだ。

他の先住民にコンパスを奪われ、学者が激昂するシーンがある。学者は「コンパスを使ってしまったら、星と共に生活する彼らの文化が失われる」と危惧するのだが、カラマカテはこう切り返す。「彼らから、知識を得たいという願いを奪うのか」と。

また、カラマカテから持参物を捨てるように強要された学者が、レコードとレコードプレイヤーだけは捨てずにいるのを許容するシーンも出てくる。そして、「天地創造なんて作り話だ」という学者に対して、カラマカテは「しっかりとその物語に耳を傾けるべきだ」と諭す。

カラマカテは、自分自身のルーツを大切にすると同時に、他者の文化も尊重する姿勢を持っているのだ。

彼が怒るのは、自分たちのルールを他者に押し付け、他者の文化を壊そうとする行為に対してだけだ。そして、そういう場面に遭遇すると、カラマカテはすべてを破壊してしまう。さながら破壊神のように。

破壊して、破壊して、ついには自らの記憶すら失って……。

そんなカラマカテが、自身のルーツを再び取り戻し、それを継承していくのを描いたのが、この作品というわけだ。(あくまでも私の解釈ですが)

途中、いくらなんでも悪趣味すぎないか?という狂気に満ちたシーンも出てくるのだが、全編を通して、現実と夢と狂気と神聖さが混じり合ったような、いかにも南米的な魅力に溢れた世界が広がっている。

こういうのを創れてしまうから、南米のクリエイターには敵わないと思っちゃうんだよなー!

MinKFJ

MinKFJの感想・評価

4.1
モノクローム・ドラッグ。

アマゾンの叡智
搾取しようとする西欧諸国の侵略
土着の文化と相容れないキリスト教の布教
繰り返される歴史
といったものがすべて
サン・ラーによって回収されるという
素晴らしい薬草映画
その薬効に私もあやかりたいものです
未開を発見する映画ではなく、この映画が発見されたから価値があるのでもない、とても力強く優しい映画だ 全てを突き放して描いたフィツカラルドとは違う
seiji

seijiの感想・評価

2.9
モノクロの為、アマゾンの生命力や迫力、ジトっとした不快感等が伝わってこなかった(アギーレ/神の怒りは凄かった)。まぁ綺麗は綺麗だけど。そういえば一瞬だけ変なカラーのシーンがあったっけ。内容も期待したほどではなかった。
AyakaGoto

AyakaGotoの感想・評価

3.4
終始モノクロなのにアマゾンの雄大な自然を感じられる映画。時空がとびとびする。感じる系映画。文明が良いのか悪なのか、とか考えてわからなくなる
これは!
そこらのドキュメンタリー番組とは全く違う。アマゾンのリアルがある。
文化人とは全てが違うと思うさながら、実は我々が間違っているのではないかと思うと、胸が苦しくなる。
先住民の発する思いは、どこまで追いかけても、辿り着かない深さである。
abemathy

abemathyの感想・評価

3.5
原題「蛇の抱擁」を頭に入れてから鑑賞した。
この題材でこれだけの映画に仕上げた力量に敬服する。ただ、どうも「西欧から見た野生」という匂いがして仕方ない。そもそもが白人探検家の記録をもとに作られたのだから、それを言ってはお終いなのかしら。
Mizuna

Mizunaの感想・評価

2.8
先住民と西洋の価値観についてはもちろん、人間の本質と狂気についても考えさせられた。
私にとっては新しい世界でよくわからないところが多かったけれど、だからこそ見る機会があってよかった。
みなみ

みなみの感想・評価

3.8
大学で鑑賞!
文明と自然っていう単純な対立構造ではないよなぁと思った。あと異常な宗教が集団をまとめるのに利用されてるけど、生き残るためにある種必要なものなのかも。
いろんな文化が混ざり合って、でも完全には混ざってなくて、そのまま1つの街の中に存在してるコロンビアの雰囲気やっぱり好きだ。
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