机上では到底不可能とされる事を成し遂げてしまったが故に難詰される機長の災難を描いた作品で、劇中で何度も回想されるリアリティに満ちたハドソン川への着水シーンに、まるで当事者達と共に観てる側も擬似的に事故を追憶し検証させられるかのようだった。
どうしても人為ミスにしたくてしょうがない人達に追求されても自分の行動と意志を貫き、安直な話題作りの為にメディアや聴衆に英雄と祭り上げられても自分以外の良心を尊重する、ある意味どんなヒーロー映画よりもヒーローの精神を持つ機長のヒューマニズムが炸裂している。
これが実在の人物だということに人間の道義心はまだ捨てたもんじゃないと思わせれた。
“英雄の証明”の主人公とか直ぐ調子乗ってたからなあ。