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火の山のマリアのレスターのレビュー・感想・評価

火の山のマリア(2015年製作の映画)
4.0
一言で表すなら「生と性と風習」だ。
実際の出来事を基にしたグアテマラ映画という事で、内戦による治安、貧困、古き風習が垣間見えた。

動物は死に、人間は生きる。
災いをもたらす蛇。
崇める火山の前では、罪を認め、罰も受ける。
象徴的な描写をしつつも、母と娘という感情の描き方にも優れていた。

マリアの無表情と性欲の描写が個人的にお気に入り。
米国がユートピアとして描かれているのも、貧困の裏返しや「自由の国」への憧れだと思う。

着地点が予想できなくて、後半の展開には驚き、目が離せなかった。
想像以上に重い話だけど面白いです。