キミシマユウキ

泥棒野郎のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

泥棒野郎(1969年製作の映画)
3.8
スラム街で育ったヴァージルは強盗をしては捕まり、そして脱獄を繰り返す凶悪犯(?)として名を馳せていたが彼はどこか一つ抜けていて…


『ミッドナイトインパリ』他、一年に一本映画を撮ってることでお馴染みのウディアレン監督×脚本の処女作。つまり監督第一作目!!
ドジでマヌケだけど憎めない犯罪者を追ったモキュメンタリー(偽のドキュメンタリー)形式!
ウディアレンを愛して止まないフォロワー様にDVDを貸してもらい鑑賞。


一作目からウディアレン節大爆発な秀作だった(笑)


彼の作品をまだ今作を入れて6作しか見ていないほぼ素人の自分が言うのも説得力に欠けるが、一作目からウディアレンの色が
濃ゆ~~~~~~~~~っく
描けているコメディ作品だった。主に強盗と脱獄、そして軽く恋愛を描いた作品なのだがもちろん完全犯罪なスタイリッシュ劇を見れるわけでもなく抜けてる主人公(監督自身)がボケまくるのを微笑ましくみるタイプだ(笑)
『ギター弾きの恋』同様に偽のインタビュー映像を交えて大真面目に作ってるように見せて本当に1シーンで何個ボケを挿入するんだというくらいシュールな笑いに溢れていて声を出さずにはいられない!
強盗で脅迫文中の『銃』の綴りを間違えて理解してもらえず逮捕されたり、鎖に繋がれたまま囚人仲間と逃げてその状態で彼女と痴話げんかをしたり、脱獄の日時を1人だけ間違えてたり………とボケを文章で説明しても面白くないので割愛するがとにかく何度も笑えた。

キャストは主人公のウディアレンしか目に映らなかった。だって可愛いんだもんコイツ!!
もうとにかく愛らしくて憎めないマヌケな強盗。こいつの魅力だけで映画が成り立っているといっても過言ではない!
ヒロインの奥さんも綺麗だったけどもうお亡くなりになってるのね…


一作目からその天才さを存分に発揮させていたウディアレン!!
自分もこの調子でファンになっていこう決意した!!


シュールなコメディ好き、ウディアレン監督作好き、そして彼の処女作を見てみたいという方にはオススメの作品。