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なぜ君は絶望と闘えたのかのあみだくじのレビュー・感想・評価

なぜ君は絶望と闘えたのか(2010年製作の映画)
5.0
 光市母子殺害事件の被害者遺族の闘いを描いている。
 長く辛い闘いだった事がよく分かる。少年法に阻まれた、被害者遺族。この事件で少年法や被害者遺族の権利が見直されたと記憶しているけど、見れば見るほど理不尽だったんだな、と。何故、被害者遺族が自分を責めなくてはいけないのか?少年だから更生するくらい?私的にはそれは軽犯罪にしか期待できないと思う。家庭環境が劣悪?確かに可哀想ではあるが、作品中にもあるけど、そんな事を言ってたら、みんな何かしらあると思う。
 この事件で一番記憶に残っているのは、ドラえもん発言だ。ドラえもんはないよね。人権派弁護士、聞こえはいいが、自分達の事しか考えていない。これは大問題だと思う。ドラえもん発言を被害者遺族が聞いたら、何て思うか?それにそれが裁判で通用すると本気で思ったのか?こんな発言してるから精神的におかしいですよ、と言いたいのはわかるが。
 個人的には人は、そうそう変わる事はできないと思う。この犯人も変わったような感じではあるが、根底は変わっていないと思う。死刑という制度は何も変わらない、というが、そうだろうか?自分の欲望で人を殺した人は、結局は自分が一番かわいい。だから死にたくない。死刑判決が出ても、死刑はすぐには実行されない。その間、自分の犯した罪と真正面から向き合える時間がある。その時に向き合えたらきっと生きていたくなくなると思うけど。この犯人は現在では40代になっていて、つい1ヶ月前にも、再審請求したとか。やっぱり向き合えていないと思う。死んでも自分が悪いってわからないだろうな。彼は今でも、自分がこうなったのは両親のせい、亡くなった二人が抵抗したから悪い、泣いたから悪い、としか思っていないと感じた。死を持って償う、どうして被害者遺族がそう言うのか。それはこんな犯人が一番嫌な事だからだと思う。
 
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