Keito

なぜ君は絶望と闘えたのかのKeitoのレビュー・感想・評価

なぜ君は絶望と闘えたのか(2010年製作の映画)
4.0
1999年に実際に起きた光市母子殺害事件の話。妻と娘をある日突然殺され強姦された23歳の男性が、何を考え、その後どのように動いたかを描く。

自分が10歳くらいのときの事件だが、改めて経緯をなぞると、とても観ていられないほど壮絶な内容。当時の夫の切実な記者会見は、今でも目に焼き付いている。

被害者の立場だけでなく、判決を下す裁判官や公判内容を伝えるメディアの葛藤も描かれていて、小難しい日本の司法制度の問題点を分かりやすく指摘している。

裁判と聞くと堅苦しくて遠い世界の出来事と考えがちだが、誰もが明日被害者にも、加害者にもなる可能性がある。


タイトルを「なぜ君は生きられたか」ではなく「なぜ“闘えた”のか」としたところが好きです。
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