奇しくもまた綾野剛が出てた。岩井俊二監督作品で3時間とめちゃくちゃ長いけど面長な印象は全く感じず面白かった。
紆余曲折あって綾野剛演じる謎の男安室から紹介された仕事を引き受けた黒木華演じる主人公が女優であるCoccoと共同生活をする話。
前半はそこに行き着くまでの過程を丁寧に描いていて、押しに弱いななみが見事に弱みに付け込まれ罠にハマっていく様は見ててイライラする人もいるかも、笑、僕もこれは絶対良くない展開だなぁと思いながら想像通りの結末を迎える主人公にあちゃーという気分だった。
黒木華のお人好しな感じとかピッタリだし綾野剛の胡散臭さも凄かった。信用出来ない類の人間だけど、知らぬ間に頼ってしまう独特の魅力があった。
Coccoも良かったね。触ったら壊れて居なくなってしまうような危うさを身にまとっていて、1番真面目に生きているって感じた。
この映画は安室をどう捉えるかで見方が全然変わると思う。映画的にどちらとも取れる表現になっていて、僕は安室の胡散臭さが感動的シーンを上回った。サイコパス感をふんだんに感じたな。それぞれの解釈によるだろうけど。
総じて、この映画の持つ雰囲気が魅力的に感じたので良かった。他の監督作品も見る。
